個人民事再生Q&A-債務整理はトラスト綜合法律事務所

個人民事再生Q&A

Q1 個人民事再生手続きの場合で保証人がいたときは、どのような影響がありますか?

A1 小規模再生手続き、給与所得者等再生手続き、住宅ローンの特例の場合で、それぞれ違ってきます。 ・小規模再生手続き、給与所得者等再生手続きの場合は、個人民事再生手続きで免除された債務を保証人が負います。 ・住宅ローン特例の場合は、裁判所で認可された計画と同じ責任を保証人が負うことになります。
弁護士から債権者に個人民事再生手続きが通知されたとき、債権者はすぐ保証人に全額を請求するでしょうが、それを避ける方法はありません。しかし、この場合でも保証人は、弁護士に頼んで残債務についての分割和解をする方法があります。
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Q2 個人民事再生の申し立てが認められなかった場合や再生計画が認可されなかった場合、どうすればいいのでしょう?

A2 裁判所に申し立てをしても手続きが開始しない場合、その申し立ては棄却されます。手続きが開始した場合でも、返済計画が認められないことがあります。そのときは、給与所得者等再生が認可されなければ、小規模個人再生で、もう一度申し立てます。あるいは、自己破産の手続きを申し立てることになります。
裁判所は、再生手続きの中で自己破産手続きに移行することも予定しています。しかし実際は、新たに債務者自身が自己破産を申し立てるようになります。
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Q3 再生計画が進んでいる場合、その途中で返済ができなくなってしまったら、どうすればいいのでしょう?

A3 小規模個人民事再生に限っては、返済計画の変更ができます。
再生計画案が確定しても、“やむを得ない事由で再生計画を遂行することが著しく困難になった(連続して弁済ができない)とき”は、再生計画の変更を申し立てることができます。再生計画の最終弁済期から2年を超えない範囲であれば、すでに決定した期限の延長が認められます。ただし、決定後の債務額のカットはできません。
■こんなときには、個人民事再生計画が変更できます
  • 1. 病気等のため一時的に休職しなければならなくなった場合
  • 2. 勤めている会社が倒産したりリストラにあったりして失業してしまった場合
  • 3. 事業に失敗して廃業した場合
  • 4. 出産や要介護老人の引受け等によって扶養家族が増え、支出がかさむようになった場合
以上の場合で、その事情が一時的であり、将来も引き続き計画通りに返済できる見込みがある場合、申し立てにより個人民事再生計画は変更できます。

■ハードシップ免責
再生計画が進んでいる場合でも、債務者の責任ではない事情により返済を続けることが難しくなったときは、裁判所に申し立てて免責の決定を受けることができます。この免責を受けるためには…
  • 1. 再生計画の4分の3以上の返済を終えていること
  • 2 小規模個人民事再生の場合は、再生計画の変更が極めて困難であること
  • 3. 免責を決定することで、債権者の返済を受けた額が、破産手続きにおいての配当を得る場合よりも下回らないこと
が条件となります。
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Q4 小規模個人再生(個人債務者再生法)と給与所得者等再生の違いは、どこにありますか?

A4 小規模個人再生と給与所得者等再生とでは下表に記載した点に違いがあります。
給与所得者等再生は、債権者から再生計画案に対する同意を得る必要がなく、手続きが簡略化されています。しかし、弁済額が小規模個人再生より多くなる場合があるので、一般的には小規模個人再生が選ばれる傾向があります。
小規模個人再生、給与所得者等再生のどちらを選択するかは申立人に任されています。
  小規模個人再生 給与所得者等再生
収入の条件 将来継続的に又は反復して収入を得る見込みがある。 サラリーマンなど変動幅が少ない給与等の定期的な収入が見込まれる。
債権者の同意 再生計画案に同意しない債権者が債権者総数の半数に満たず、かつ、その議決権の額が総額の1/2を超えない。 債権者の意見を聴取するだけで同意は不要
弁済額 以下のいずれか多い方を原則3年で弁済
  • ・ 清算価値保証:破産した場合の債権者への配当額
  • 最低弁済基準額

最低弁済基準額参照

以下のいずれか多い方を原則3年で弁済
  • ・ 清算価値保証;破産した場合の債権者への配当額
  • ・ 小規模個人再生での最低弁済基準額
  • 可処分所得の2年分

自分の収入から所得税、住民税、社会保険料および最低限の生活費を除いた金額

申し立ての
要件
右記に類する要件はなし。 次に定める日から7年以内に給与所得者等再生の申し立てがあった場合、裁判所は小規模個人再生で行うことを決定する。ただし、債務者にその意思がないときは、再生手続開始の申し立てを棄却する。
  • 1. 以前に給与所得者等再生の再生計画が遂行されたことがある場合、当該再生計画認可決定の確定日
  • 2. ハードシップ免責(再生計画の遂行がきわめて困難になったときの免責)がある場合、当該再生計画認可決定の確定日
  • 3. 破産手続きによる免責決定の確定日
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Q5 弁済額を原則3年で支払う場合、具体的にはどのくらいの額になりますか?

A5 「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」では、基準となる額が異なります。

■小規模個人再生の場合

(1)最低弁済基準額と(2)清算価値保証原則のうち、どちらか高い方となります。

(1)最低弁済基準額
借金総額 最低弁済基準額
 100万円未満  その債務額
 100万円~500万円未満  100万円
 500万円~1,500万円未満  借金総額の20%
 1,500万円~3,000万円未満  300万円
 3,000万円~5,000万円以下  借金総額の10%
●たとえば住宅ローン以外の借金が450万円の場合、最低弁済額は100万円となり、これを3年間(1ヵ月あたり約2万8千円)で返済していくことになります。(これはあくまで最低弁済額であり、これより多くなる場合もあります)
(2)清算価値保証原則

破産した人(債務者)が自分の財産を清算した場合、上記の最低弁済金額より多い価額が発生したら、その価格を支払うことになります。

●たとえば…
  • ・不動産=その時価から住宅ローンの残債務額を差し引いた残価値
  • ・預貯金=その額
  • ・生命保険=解約返戻金
  • ・自動車=時価
  • ・退職金=見込額の4分の1~8分の1

仮に、以上の財産の合計が150万円の場合、再生の計画案は、この金額を上回る支払総額としなければなければなりません。

■給与所得者等再生の場合

以下のいずれか多い方を原則3年で支払うことになります。
  • ・清算価値保証:破産した場合の債権者への配当額
  • ・小規模個人再生での最低弁済基準額
  • 可処分所得の2年分
  • 可処分所得とは、自分の収入から所得税、住民税、社会保険料および最低限の生活費を除いた金額です。

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